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2016年10月10日 (月)

岩泉純木家具復興へ③

続いて、2棟目からの木材搬出を紹介させて頂きます。

・2棟目の状況

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コンクリートの床面にもかなりなのひび割れが発生していて、1棟目よりも更に厳しい状態になっています。

 

施工方針として、まずは落ちかかっている側の基礎を少しでも安定させるようにします。

下からサポートで基礎部分を支えてはいますが、肝心なコンクリート土間は部分的に落ちてしまっていますし、落ちかかっている範囲も含めれば半分近い状況です。

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また、基礎全体にワイヤーを回して一体化することで、安定している側で少しでも崩落側の建物を支えるような工夫しています。

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更に、重機が下に降りられるように斜路も作りました。

河川管理者の岩手県に許可を得たのですが、敷地内であれば問題が無いということでこうした作業を進めることも出来ました。

倉庫があのような状態になっていることからしても、かなりな範囲で護岸や盛土が流出していることが分かります。

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重機を下に降ろしたことで、下での作業が可能になります。

少しでも安全にということで、重機で基礎を支える工夫も行いました。

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こうした補助はしながらも、作業方針としては「建物に衝撃を与えないように、人力で木材を搬出する」ことが基本となります。

1棟目と同じように、崩落側で安全に作業できる範囲の木材を順に取り出していきました。

木材がかなりの重量なので、安定して取り出せるように滑車を現地に設置して、横に引っ張り出す工夫をしています。

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狭い建物内でも作業をし易いようにということで、古いスケートボードを加工して、大工さんが台車を作成してくれました。

携わった社員の皆さんそれぞれに、どうすれば安全に効率よく作業が出来るのか、しっかりと考えてくれています。

ただ朝スケートボードで会社に登場した時には、皆からは

「犬にも吠えられて、朝から一体何やってんの(笑)」 

って感じだったのですが、とても役立つ工夫を考えてくれていました。

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こうして建物内からの木材搬出は、かなり手間取りながらも無事に進んでいきました。

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建物の解体も、側面の壁撤去などは人力で進めていきます。

木材はまだ中に残っているので、もし可能であれば少しでも板を無傷で取り出したいという想いがありました。

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10月4日の作業3日目には、相当数の木材を無事に取り出すことが出来ました。

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可能な範囲の木材を取り出し、後は安全に解体作業を進めるために、建物は下に一度落とさせて頂きました。

あのような状況で作業スペースが殆ど無いために、やむを得ない処置になります。

 

落としてしまえば安全なので、後はクレーン仕様のバックホウとユニックとで協力をして、分別・収集を行いながら手際よく下から廃材を上げていきます。

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この時点で当初予定の3日目の作業になっていて、解体した建物を片付け終えるためにはもう半日は必要でした。

工藤専務さんは、「忙しいところ、ここまでしてくれて本当にありがとうございます。後はこちらでなんとかします。」とおっしゃって頂きました。

ただ私達にしても、このまま中途半端に仕事を終える気持ちにはどうしてもなれません。

 

部長とも相談をしたのですが、

「専務さんは、私達が忙しいだろうかと気を遣って、後はこちられでと話をしてくれています。ただ、それはいつになるか分かりません。後一日作業をして、区切りが良いところまで仕事を終えて引き上げたい」

この仕事に携わった皆が同じ想いでした。

 

工藤専務さんも、私達の申し出を本当に喜んでくれていました。

「この廃材が流されいって、下流側で二次災害につながったら申し訳ない」と、実際は心配をされていたそうです。

 

そして、いよいよ4日目の最終日の作業になりました。

廃材をまとめながら、片付けを進めていきます。

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お陰様で作業も順調に進み、廃材の片付けも無事に修了しました。

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廃材を運搬処理するには更に時間が掛かるために、分別をして敷地内に仮置きをしています。

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「後は私達で大丈夫です。1棟目は全ての木材を搬出し、2棟目からも多くの木材を救い出してくれました。下に落ちた木材も、建物の中だったので殆ど無傷でした。こんなに危険な作業を、無地事でやって頂きました。忙しいところ、本当にありがとうございました。」

と、心からの感謝の言葉を頂くことが出来ました。

 

同級生からの1通のメッセージで始まりましたが、こうやって岩泉純木家具さんのお役に立つことが出来て本当に良かったです。

このような難しい作業を安全にやり遂げることが出来て、私達にしても誇れる仕事をすることができました。

お客様からも、心からの感謝の言葉を幾度となく頂戴し、携わった社員全員にとって大きなやり甲斐にもつながったと想います。

建設業に従事している私達だからこそと、特にも若い社員の皆には、今回の仕事を自負して欲しいものです

  

岩泉純木家具様の復興が進み、笑顔で仕事を再開できる日を私達も心待ちにしております。

そして、多くの皆様のお陰様とご縁に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

◎無事に4日間の工事は終了し、工藤専務さんがブログで弊社の活動を紹介してくれています。

素晴らしい家具を作っている、岩泉純木家具さんのホームページもご覧下さい。

会社理念にも、感動を覚えました。

岩泉純木家具 復興情報ブログ:http://www.junbokukagu.co.jp/category/blog

岩泉純木家具ホームページ:http://www.junbokukagu.co.jp/

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