太陽光発電事業におけるメーカー選びの大切さ
昨日の郡山市における太陽光発電事業に関する勉強会では、様々なことを学ぶことができました。
太陽光発電の事業性を考えたとき、20年間/40円(消費税抜き)で発電した電力を全て電力会社が購入する現在の全量買取り制度の恩恵は大きく、これだけ様々なメガソーラー構想が持ち上がっている意味がよく分かりました。
私たちの地域であれば遊休地や工場の大規模な屋根などは事業用として十分でしょうし、都市部では家庭用の太陽光発電パネル設置に屋根を貸すビジネスが始まっていますが、それでも商売として成り立つような魅力があります。
ただ気をつけなくてはならないのは、年月と共に太陽光パネルの発電効率は低下していくのですが、それがメーカーによって大きな差があるということです。
ドイツの第三者認証機関(TUV)の試験結果によるとですが、厳しい環境下で検査をすることで、10年相当の検査をより短い期間で再現し、その性能結果を示している比較一覧表がありました。
あくまでも実験データなのでそれを公表してはいないのですが、想像以上に大きな差があることにショックを覚えましたし、私たちが京セラのみを扱っていて良かったと想いました。
・世界初の「長期連続試験」認証を京セラが受賞/http://www.kyocera.co.jp/news/2011/0105_sktp.html
また、海外・国内を問わず、自社で製品を製造していない、いわゆる「OEM/相手先ブランド名製造」といって、自社では生産をせずに、他社に製造を依頼してそれに自分達のブランド名をつけて販売している会社が多いという事実も分かりました。
先ほど発電効率の低下のことを記載しましたが、メーカーとしての実績が短い会社が安さ戦略で世界シェア上位になっているため、長期的なバックデータが実際には無いという大きなリスクを有している製造会社もあります。
数年前には当時世界シェア1の会社が倒産している事実もありますし、いくら何年補償と言っても、その会社が無くなってしまっていれば補償はしてくれませんから、そうした製品の品質に関する注意も絶対に必要だと感じました。
更にメガソーラーの場合、高電圧回路であるが故に発電効率が著しく低下する、PID現象という問題があることも知りました。
PID現象/http://green.atengineer.com/pr/mag-library/20120216001.html
京セラを含めて4メーカーはその試験にも問題ありませんが、それ以外のメーカーパネルでは、そうした低下の症状が発生していました。
これは発電規模によっても低下の割合に差があると思うので、一概に発生して問題になると言えるものではありませんが、大規模発電事業を検討する際には大事な要素になってきます。
私達のように地域に根差した建設会社の場合、長期に渡ってお客様に満足して使用して頂けるような工事や製品を提供しなければなりませんし、そうあるべきだと考えています。
だからこそ材料や製品の選定から始まって、施工方法や手順,施工した時の環境に至るまで気を配り、成果品に対する検証も含めて経験を積むことが重要ですし、こうした意識を今後も大切にしていきたいです。
仕事に必要な勉強を通して、日々様々な情報を得なければならないと、改めて強く認識させられた一日でした
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